赤外線カメラで判断しにくい建物の部位
2024.11.07.Thu
外壁調査
赤外線カメラで判断しにくい建物の部位はどこでしょうか?
ドローンが撮影可能な建物の中には様々な素材で作られている場合が多いものです。
中でもガラスなどは赤外線と相性が悪いとされています。
こちらをご覧ください。
理由
赤外線カメラは、物体の表面から放出される赤外線(熱)を感知して温度を測定しますが、ガラスは赤外線を透過しやすい特性を持っています。
そのため、ガラスの表面温度やその背後にある物体の温度が混ざってしまい、正確にガラスの状態や温度分布を捉えることが難しくなります。
診断の困難な点
- ガラスの赤外線透過性 ガラスは赤外線を通しやすいため、ドローンの赤外線カメラで撮影しても、ガラスの表面温度がはっきり映らず、内部の温度と重なってしまいます。 このため、ガラスの破損や劣化、断熱性能の低下などを赤外線カメラで直接診断するのは難しいです。
- 反射の影響 ガラスは赤外線を反射しやすい素材でもあるため、周囲の物体や空の赤外線がガラスに反射して映り込み、正確な診断が妨げられることもあります。 これにより、ガラス自体の状態を判断するのが難しくなります。
可能な対策
ガラスの劣化や断熱性能の低下を診断する場合は、赤外線カメラの代わりに、他の手法やカメラ(可視光カメラなど)を併用して、全体の状態を確認することが推奨されます。
また、ガラスの周囲(サッシ部分やフレーム)の温度分布を確認することで、断熱性の低下や隙間の有無を間接的に調べることも可能です。
まとめ
ドローンの赤外線カメラは、ガラスを直接診断するのには不向きですが、他の手法と併用することで、建物全体の劣化や断熱性能を総合的に診断することは可能です。
